さあ、早くも3巻目に突入した「猫を処方いたします」。
ニケ先生と千歳さんがなぜ、メンタルクリニックを開設しているのかが、猫じゃらしでいじられている猫のようにふわりふわり、少しずつわかってきた2巻目。さあ、3巻目はどんな雰囲気になっていくのでしょうか?
あらすじ&概要
なぜか、薬ではなく猫を処方するメンタルクリニックがある…。
そんなうわさが京都の街ににわかに伝わりはじめ、風の噂が吹きまくる3巻目。
重要なプレゼンを控えた会社員、育児に疲れた父親、コンプレックスを抱えたイラストレーター。
それぞれに悩みを持つ患者さんが訪れる中で、ニケ先生と千歳さんが待つ、本当のご予約のお客様はいつ現れるのだろうか?
噂が流れに流れ、ついに2人が待つ、予約の患者さんが現れます。
しかし、その予約の患者さんとの間には切ない過去もあって…
著者 | 石田 祥 |
出版社 | PHP研究所 |
発売日 | 2024/7/10 |
ページ数 | 304ページ |
サイズ | 15 x 10.5 x 1 cm(文庫本サイズ) |
ジャンル | ヒューマンストーリー ハートフル ファンタジー |
この本を手に取ったきっかけ
この本を手にとったきっかけは何か癒される本はないかと書店を探していたところ、猫の可愛い表紙に目が留まり、読んでみたのがきっかけです。
まずは1巻目を読んで癒されたり、登場人物が毎回、面白く、解決方法もユニーク。
そして猫のこともわかっていく本の流れが好きでもう3巻まであっという間に読み進めております。
この本を読んでみた感想
最初は、この本で心が癒されればと思う形で読んでいました。
なかなか猫のいろいろな仕草が起因したニケ先生のアドバイスも面白い。
そして猫を飼ってみたら本当に癒されるのだろうなあという気持ちも本を読むだけで感じます。
また本を読んでいくと作者の石田先生の配慮なのか、急に病院から猫を処方されて戸惑いつつ、ちゃんと預かろうとする姿勢がいつも素敵だなと思わされます。
猫の行動に癒されるような描写も感じつつ、ちゃんと責任を持って預かる心優しい人たちの存在に胸を打たれますね。
そしてどんどんと明らかになっていくニケ先生たちと予約の患者さんたちの過去。
すごく切なくて苦しいストーリーでもあるのですが、ニケ先生と猫たちの服薬で無事、心は癒されるのでしょうか?4巻も気になる展開となっていますが、まずは重要な3巻をお手にとって一緒に4巻を待ちましょう!!
心に残った言葉
「わからんようになったら好きなもんを見てください」
「あなたの好きなもんを好きでいればいいですよ。猫みたいにね」
ニケ先生
子どもの頃に大好きだったものがいつの間にか大人という存在になって忘れ去ってしまう。
逆に子どもの頃には気づかなかったことを学生だったり社会人になって気が付くけれども、時の流れで自分の好きなものを忘れ去ってしまう。それぞれにいろいろなパターンがあると思います。
でも、何か自分の心がここにない時にその自分の心を思い出させてくれるものは「好きなもの」の中にあったりするのかもしれませんね。
ニケ先生の処方で癒された患者さんにもそんな生きることで見方がずれてしまったけれども、最初の気持ちを掘り起こした瞬間に心のもやが晴れるってことはよくありますよね。さらに、日々の流れに忙殺されて忘れてしまうことの一つだなと読んでみて改めて痛感されられました。
日々の流れに忙殺されて無気力になっている人におすすめな一冊!!
今、画面越しで疲れた顔をしているそこのあなた。
最近、なんだかいろいろ忙しいけれど、なんだか自分のやりたいことはこれではないなと思っているそこのあなた。
そんな方々に、気ままだけど繊細な猫が薬となるはずです。
え、猫が飼えない?
だったらこの小説を読むことをおすすめします。
きっとこの小説のメンタルクリニックに迷い込んだのがあなたで、ニケ先生がもしも本をすすめるなら「猫が今すぐ飼えないあなたにはこの本を処方します。」と言ってくれるかも。
コメント