突然ですが、みなさんの生活は今、満ち足りていますか?
100%自分は幸せですと言い切れる人はそんなに多くはいないのではないでしょうか。
人生はいつだって思い通りにいかないし、そもそも自分の思い通りってどういうことを言うんだろう?と思ってしまうほど自分が見えていない人もいるのではないかと感じます。
そんな時、本や人、出来事などあらゆるぼんやりとした出会いは、あなたの探し物を見つけてくれる扉を開けてくれることもあるでしょう。
今回の本はあなたが今、探しているもののヒントを教えてくれるそんな一冊になるかもしれませんよ。
あらすじ&概要
町のとある小さな図書室。どこにでもあるその小さな地区図書室にはレファレンスコーナーにいる風変わりな司書さんがいます。がっしりした体つきでフェルト刺繍をしている謎の司書さん。
彼女は不愛想だけど、とても聞き上手で図書室にやってきた人生に行き詰まりを感じている人々に思いも寄らない本のセレクトと、可愛い付録で彼らを応援してくれるのです。
そして彼らは、自分が本当に探しているものに気がついていきます。
著者 | 青山美智子 |
出版社 | ポプラ文庫 |
発売日 | 2020年11月 |
ページ数 | 304ページ |
サイズ | 188mm x 128mm(四六判) |
ジャンル | ヒューマンドラマ、ハートフルストーリー、ファンタジー |
この本を手に取ったきっかけ
僕の母も僕と同じように読書家なのですが、そんな母から勧められて手にとってみた本です。
母からは、きっとハマるかもしれないからと言われ、次に読む本も特にない中、じゃあ読んでみようかなくらいがこの本との出会いでした。すごく味気ない出会いですが、いざ読み始めてみるとどんどん読み始めてしまった作品でした!!
この本を読んでみた感想
人に勧められて読むという機会が僕は少ないので、正直言うと半信半疑で小説を読み始めました。
しかし、読み始めるとかなりその人物の心理描写や人物から見た視点での語りが濃いイメージで、意外にものめり込みました。
特に気になったのが司書の小町さんがミステリアスに描かれていること。最初はちょっと怖そうなイメージを感じつつもいざ話始めると、とても優しさに溢れ、素敵な言葉をかけてくれる小町さんの存在が
訪れる人たちや読み手に勇気を与えてくれます。
心に残った言葉
同じでいようとしたって変わるし、変わろうとしても同じままのこともあるよ
司書 小町さゆりさん
「ああ、崎谷さんもメリーゴーランドに乗っている時か」
作家 みづえ先生
この小説では、5人の人たちが図書室にやってくるストーリーが描かれているのですが、一番僕が心を打たれたのが、元編集者の女性です。子育てを機に育児休暇を取ることになった彼女は、今まで情熱を注いでいた編集職から外され、さらに育児と仕事の両立に苦しみます。どちらも自分が望んだことなのにどうして上手くいかないのかと嘆く女性。
そんな彼女にかけられた小町さんの言葉、そして編集の担当をしていた作家さんの言葉にグッときました。特にメリーゴラーンドの意味にはハッとさせられました。これは僕が心を打たれた言葉ですが、きっとこの本を手にとった人が心を打たれるような言葉がこの物語には散りばめられているはずです!
今、人生に悩みを抱えている全ての方におすすめな一冊!!
「何をお探し?」っというのが小町さんと最初に訪れた図書室の利用者とのやりとり。
日々の日常にもやもやしている、この先が不安、今の居場所はここでいいのだろうか?様々な悩みがある方は一度、この本を手にとってこの図書室を訪れてみるのはいかがでしょうか?
きっと自分は何を探しているのか、司書の小町さんがヒントをくれるかもしれませんよ!!
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